WORK LIFE HAPPY
ワークライフハッピー

出来ない理由を並べず
出来ることをやってみよう

阪上 智広さん

profile

1992年入社後、主に旧川崎製鉄様本社システムを担当。2002年よりJFEスチール様統合案件に携わる。2007年より経営企画、2010年より自動車業界向けシステムを担当。長男、長女の2児の父親。

夫婦ともに管理職として働かれている阪上さん。
お子さんお二人の子育てと、仕事をどのように両立されてきたのかをお伺いしました。

周囲の方々に支えられて

長男が生まれた時、当時まだ珍しかった育児休業を1ヶ月取得しました。私の育休の思い出は、長男がインフルエンザで入院し、病院で寝泊まりして付き添ったことです。結局、私自身もインフルエンザにかかってしまい、育休中は育児らしい育児ができた記憶がありません(笑)。

私も妻も、両親が遠方におり、サポートをお願いすることが出来なかったので、利用できるサービスは何でも利用してきました。特に「病児保育」には本 当にお世話になりました。子供は、小学校に上がるまで本当によく熱を出します。どうしても仕事を休んで対応できない時に利用しました。「ファミリーサポー ト(育児・介護の相互援助組織)」は、子供を習い事に送るのに今でも利用させていただいています。

地域の方々にも支えていただきました。2011年の東日本大震災の時に、私も妻も仕事で遠方におり、帰宅出来なくなりました。この時は、同じマン ションの方が、子供達を小学校へ迎えに行くだけでなく、自宅に泊めてくださいました。周囲の方々の支えなしで、ここまでやってくることは出来なかったと感じています。

それでも、どうにもならない事態に陥ったこともあります。もう時効だと思いますのでお話しますが、長男が2歳の時、妻は休日出勤、私が自宅で子供を 見ていた時に、急遽出社しなければならなくなりました。その時は切羽詰まって、息子を連れて出社しました。会議室にプラレールを並べ、ここで遊ぶように 言って、緊急対応にあたりました。その後、別の事業所でも作業が必要でしたので、幕張で働いている妻に息子を一旦預け、作業を終えた後、また幕張まで息子 を迎えに行って、なんとか乗り切ったこともありました。

どちらも100%の両立はやはり難しい

食事、子供の送り迎えは主に妻、掃除、洗濯など出来ることは私も分担しています。PTAはやはりお母さん方が多く、妻が担当していますが、学童の父母会会長は、長男・長女ともに担当しました。

特段周囲に宣言しているわけではありませんが、例えば木曜日は早く帰る日と決めています。もちろん、障害や呼び出しなどの緊急時には対応しますが、自分の中でタイムマネジメントするようにしています。

ただ、夫婦間で公平に家事・育児を分担できているわけではありません。子供が生まれてから、私が大型プロジェクトに入ったり、遠方での勤務になったりして、主に妻が育児を担当してきました。妻は、あきらめざるを得なかったことが多かったと思います。

どんなにやりくりしても、仕事も育児も100%の実現は難しいと感じます。ただ、その時々で最善を尽くすように努めてきました。

全員で効率良く働くことの大切さ

私が仕事と子育ての両立で最も大変だと感じたのは、仕事があっても残業せずに帰宅しなくてはならないことです。どこかで残業してカバーするか、だれかに仕事をお願いするかになります。夫婦間で調整したり、上司やメンバーに仕事をお願いしたり、一旦帰宅して再度出勤したりしながら乗り切ってきました。

私は管理職でもあり、「子供を迎えに行きますから帰ります」、「仕事を任せます」とメンバーにお願いすることは、やはり心苦しいです。ただ、何でも自分で抱えてやり切ることはできません。任せて、何かあれば責任を負うという割り切りも必要です。

これからは育児に限らず介護も両立する社員が増えますので、気持ちよく休める、気持ちよく帰れるために、「全員で効率良く働く」ことを意識することは、きれいごとに聞こえるかもしれませんが、大切なことです。特に、その人がいないから出来ないという属人化した仕事のやり方をしないことは大事なことだ と感じています。

最後に、最近は男性の家事・育児参加が話題ですが、特に共働きの子育ては、夫婦の協力が不可欠です。仕事も同じですが出来ない理由を並べて何もしないより、少しでも出来ることをやってみることが大切だと思います。