WORK LIFE HAPPY
ワークライフハッピー

周囲に惑わされず
自分の心に正直に生きてみる

正口 美智子さん

profile

1990年入社、西日本事業所(旧水島事業所)にて、JFEスチール様はじめJFEグループ各社のアプリケーション開発に携わる。1995年、岡山市役所様にて常駐開発。1996年、長男出産。1年間の育児休業ののち、現在までJFEスチール様向けアプリケーション開発・維持管理を担当。夫、長男の3人家族。

現在、西日本事業所でグループ長として活躍されている正口さん。
どのようにワークライフバランスをとりながらキャリアを積んでこられたのかお伺いしました。

わたしのキャリアの転機

1990年入社来、西日本事業所に所属し、主にJFEスチール様はじめJFEグループ各社のアプリケーション開発・維持管理に一貫して携わってきました。入社後から、多忙な日々を送っていましたが、指導先輩が支えてくださり、開発に面白さを感じるようになりました。その後、キャリアの転機が2回ありました。

1回目の転機は、入社5年目に岡山市役所様向け業務システムを担当した時です。会社としても初めての市役所案件で、十分な業務知識もない中、お客様にヒアリングしながらゼロからシステム構築するという経験をさせていただきました。それまでは、システム開発の一工程を担当することが多かったのですが、この経験がきっかけとなり、お客様の元でシステム構築全体に関わる仕事に携わりたいと思うようになりました。

そこで、当時の所長に「お客様の下で、上流からシステム開発に携わりたい」と自分の希望を伝えました。当時は今とは異なり、まだまだ男女で仕事内容に差がある時代でしたが、所長は、「よし、やってみろ!」と快く後押ししてくださいました。ただ、その直後長男の妊娠がわかったというオチがあったのですが...(笑)。

2回目の転機は、入社10年目、長男がまだ保育園児だった頃、JFEスチール様エネルギー系列システムのリーダーを担当させていただいた時です。それまでは、自分が頑張ればよかったのですが、数人のメンバーを率いて成果を上げる立場となりました。ただ、リーダーとなっても自分一人で深く悩んだ記憶がありません。メンバーとともに悩みながらすこしずつ前に進んできました。また、この頃仕事の幅が一気に広がり、業務以外の知識を自学する大切さを学びました。

仕事と育児の両立の葛藤

長男が生まれてから小学校低学年までは、定時退社し仕事と育児を両立していました。息子は、風邪をこじらせては、ぜんそく様の気管支炎になり休みが長引くことも多く、周囲にずいぶん助けていただきました。息子が小学生になって以降、母が週2回家で子供の面倒を見てくれ、主人も「自分の思う道を進めばよい」といつも私を応援してくれました。

しかし、私は仕事で他の方々に迷惑をかけることが嫌いな性分で、仕事をもっと頑張りたいと思っていた時期に出産を迎えたこともあり、仕事と育児の両立に葛藤を抱えていました。そんな私を、当時の上司は「お前が子供をかわいがれるのは今だけやで。しっかりみてやれ」と励ましてくれ、「いつかは恩返しをするんだ」という思いで、気持ちを整理しながら乗り切ってきました。

仕事と育児の両立に追われる日々でしたが、ふと「このまま何もせずに時間が過ぎたら、自分の中に何も残らないのではないか」と考えるようになりました。そこで、少しずつ合間を見て高度情報処理技術者の勉強に取り組むようになりました。「情報セキュリティスペシャリスト」から始め、計3つの高度情報処理技術者試験に合格しました。

今まさに育児と仕事を両立されている方へ

今まさに育児と仕事を両立されている方の中には、仕事でご自身の力を思う存分に発揮できないことに悩み、落ち込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし私は、「子供に時間をかけるべきときはしっかり時間をとり、長い目でご自身のキャリアを考えていただきたい」と思っています。ただし、仕事は仕事。あらゆる仕事に、真摯に向き合い、責任を持つことが大切です。

すぐに結果がでなくても、あきらめず、焦らず、細く長く小さな努力を継続していってください。そうして過ごすうちに、自分自身がどのような道を進む か選択する時が自ずと訪れます。そのとき、自分はどうしたいか、どのような人生を歩みたいかを、周囲に惑わされず、自分の心に正直に生きてください。そうすれば、必ず自然に芽吹いてくる時が来ると思います。