私は、入社3年目に長女、入社6年目に長男と、早い時期に出産のタイミングを迎えました。早くに子供を授かったので、「会社に必要とされる人材にならないと、先行きがない」という危機感が強くあり、入社から30代前半までは、隙間時間に必死で勉強しました。幸い、夫と同居の両親と共に家事・育児ができる環境で、残業・休日出勤も対応できたので、子供が小さな頃から責任ある仕事を任せていただいていました。当時の上司も「育休は決して評価のマイナスにはならない。」と伝えてくれ、安心して仕事に向き合うことができました。
ここまでで、随分「真面目な社員」と思われたかもしれません。しかし、入社10年目位にはすっかり「生意気な社員」になっていました(笑)。「この上司のやり方は正しい、あの上司のやり方は間違っている」と自分なりの尺度を持つようになり、幾人かの上司とは随分ぶつかりました。そのうち、自分が正しいと感じたマネジメント手法を「マネージャーの心得」として書き留めるようになりました。
入社14年目に管理職になりました。その後、管理職5年目に担当した案件が、大きく成長する契機になりました。
担当案件は、メインシステムを他社が受注し、一部を当社が担当するという案件でした。私はここで、今まで正しいと思ってきたマネジメントを基準にして試行錯誤しながら進めました。結果、数名の小さなチームが大きな力を発揮し、次第にお客様に任せていただける領域が広がり、数年後には大口のお客様になっていただけました。この時、「私のやり方は間違っていなかった」と、自信を持てるようになりました。
私は生意気な社員でしたが、納得のいかないことを「おかしい」と感じていたからこそ、成長できたと今では思っています。