Project Story
プロジェクトストーリー

プロジェクトストーリー4アメリカ・インドへの車両保証判定システムの導入

言葉、考え方、文化の壁を超えて
企業、個人の成長にもつながった海外プロジェクト

アメリカおよびインドへの
車両保証判定システムの導入プロジェクト

introduction

日本の大手自動車メーカーの海外向けシステムの構築。
車の修正の際、必要な情報から、無償で修理する期間か否かを自動で判定するシステムをまずアメリカへ導入。
その後、インドへ構築したシステムを導入するプロジェクト。

ここがポイント

  • 言葉の壁をいかに超えるか
  • 国、言葉、考え方が異なる仕事相手との折衝
  • 海外での貴重な経験を糧に、進化し続けるJFEシステムズ
MEMBERS

製造流通部門

成澤 岳志

入社2017年

MEMBERS

製造流通部門

戸田 和之

入社2015年

日本の大手自動車メーカーの海外向けシステムを
アメリカ・インドへ導入

どのようなシステムをアメリカに?その中でのお仕事は?

成澤車の修理が必要になった場合、通常、販売元のディーラーに持ち込みますよね。購入後、どのくらい経っているか、走っているか、保証内であれば無償で修理を受けられます。その車が保証内か否か、必要な情報から自動的にシステムが判断するグローバルな仕組みを作り、まずその日本の自動車メーカーのアメリカの販売会社、ディーラー用に既存のシステムを刷新、リリースしました。その後、同じ仕組みをインドに導入中です。
私はこのプロジェクトの発足時から関わり、初期の打ち合わせから参加してきました。大きなプロジェクトになるので、マネージャーの下、一つの領域のリーダーを務めました。

戸田私は入社一年目の途中で、開発から関わりました。入社後、いろいろな研修を受けてはいましたが、新しく触れるものも多く、仕事をしながら業務を覚えていきました。皆さんについていくことで必死でした。

言葉の壁より高かった考え方の違い

アメリカへの導入でいろいろと苦労されたようですが。

成澤システムそのものに対しては、当社は十分な力がありましたので、あまり問題はなかったのですが、英語での意思疎通には苦労しました。英語に関しては通訳もいたのですが、通訳を介するとやはり時間がかかるのと、ダイレクトに話をするのとでは感覚的にも違ってくるので、結局、プロジェクトチームの者は仕事をしながら、英語を習得していきました。
それから、言葉よりも実は、発想や考え方、習慣などの違いが難しいところでした。プロジェクトは最初にいろいろなことを決めて、進行します。しかし、アメリカのチームは私たちが言うところを理解はしてくれるのですが、テスト後「これじゃだめだ」「足りない」ということがしばしばあり、ゴールがどうしても折り合わないことが常でした。
私たちからすると、このテストで結果が十分証明できる、これでいいと思っても、相手の思うゴールがこちらの予想よりずっと高かったのです。システムを導入するのだから、システムが100%保証するものでないとダメとなる。想定外のことを要求されることはありませんでしたが、相手が納得するところまでトライ&エラーを繰り返し、最初に予想していた工程、予算をはるかにオーバーしました。結果として、現在このシステムはアメリカで非常に高い評価を得ているのでよかったと思っています。

戸田私の場合、開発時は、お客様と直接話すことはなかったのですが、リリース後の仕様変更を担当することになり、英語を猛勉強しました。会社からも短期間ですがインドに研修に行かせてもらい、小さなプロジェクトを現地でインドの方と取り組み、英語での仕事に徐々に慣れていきました。
その後、アメリカから来日したお客様と仕様変更について検討し、自分でシステムの仕様変更の設計書をおこして、協力会社に開発をお願いしたのですが、最初にプロジェクトに参加したときから大きく成長できたと感慨深いものがありました。

インドではスケジュールや取り組み方で問題が発生

アメリカの次はインドでの導入ですよね?

戸田アメリカでの経験を経て、今度はインドでの変更に関する開発を任せてもらうことになりました。英語の問題はあまりなかったのですが、今度はスケジュール管理がうまくいきませんでした。日本ではスケジュールをしっかり立てて、それに沿ってプロジェクトを進めますが、インドでは、とにかくやっていこうとなるので、大幅に遅れが生じることが出てきました。インドのメンバーの考え方、やり方と日本の先輩やお客さんとの間でどうしたらいいのかと悩みました。

成澤アメリカですでにリリースしたシステムを導入することもあり、今、まだインド側が受け身の状態なのです。彼らにそのシステムを使って業務を完成してもらうために、スケジュールを含め、その辺りをきちっと理解してやってもらうようにしなくてはと思っているところです。

このプロジェクトが会社や個人の大きな自信に

プロジェクトを経て得たものは?

戸田入社して5年、ずっと同じプロジェクトに関わっています。システムについてだいぶ理解が深まり、プロジェクトの動かし方も先輩から学んでいます。それから今の仕事を英語でできているというのも入社時には考えられないことです。多くの経験から仕事に、自分に、自信がつきました。

成澤個人的な成長もありますが、リーダーとして思うことを。当社はシステム会社なので、当然、技術的には私たち以外の部署を含め、いろいろなことに携わっています。このプロジェクトを通じても新しい技術などを吸収していますが、海外でのプロジェクトを成し遂げて、メンバーが仕事力、人間力をつけているとも感じています。問題をどう解決していくか、物事を前に進めるにはどうしたらいいか、自ら考えて進む力がすごく鍛えられていると思います。これからますます言葉だけではなく文化の壁も超えて、いろいろな国でいろいろな人と仕事をしていかなくてはならなくなると思いますが、そのようなときも、当社はその先陣を切って世界で戦える、日々の仕事を通してそんな力をつけていると思います。