プロジェクトが動き出してどのあたりが大変だったのでしょうか?
長谷部システム自体はタイで導入済みなので、最初から立ち上げる苦労はなかったのですが、すでにあるシステムと、お客様がこうしていきたいというところをすり合わせないといけないところが一番苦労したところです。それから、インドネシアの法律はもちろん、文化や情勢もタイや日本と違うので、インドネシア向けにどうしても合わせないといけない部分は細かな調整が必要となってきます。
ERPの仕組みが文化と関係する?
長谷部web上でできることでも、「ここは紙でどうしてもやりたい」「サインを直にするようにしたい」とか。そういうことも文化だと思うんです。
山田それから、たとえばAという業務があったとすると、タイでは営業部門の人が行うけれど、インドネシアでは異なる部門の人が行うことが常識であったり。いろいろな権限の付与の仕方も違っていましたね。
確かに一筋縄ではいきませんね。どう対処していったのですか?
長谷部幸い、私と一緒にタイでERPシステムを導入したときのメンバーもいたので、こちら側では今回のプロジェクトで問題になるだろう箇所が予測できました。お客様の方からこういう意見が出るだろうとか、この辺りが難航しそうだとか。そのようなことに対して徹底的に予防策を講じました。システムに関しては私たちの方が知識があるので、お客様側の判断をただ待つのではなく、「こうするのがベストですよ」と話をもっていくなどプロジェクトが進む方向に動くようにしていました。