Project Story
プロジェクトストーリー

プロジェクトストーリー1JSGI(インドネシア)ERPシステム導入プロジェクト

海外でのERP導入にも欠かせない
その国、企業文化への理解

JSGI(インドネシア)
ERPシステム導入プロジェクト

introduction

JFEスチールの海外製造拠点をタイに続き、インドネシアで立ち上げることに。
タイで導入したERPシステムをインドネシアでも展開するためにプロジェクトが発足した。
まだ稼働していない工場のために動き出したプロジェクトを成功させた秘訣とは。

ここがポイント

  • 相手の文化を考慮したシステムづくり
  • 徹底した問題の予防策でプロジェクトを乗り切る
  • チームを信頼して仕事を分担
MEMBERS

鉄鋼部門(本社系)

長谷部 達生

入社2000年

MEMBERS

鉄鋼部門(本社系)

山田 ひかり

入社2013年

一筋縄ではいかないと感じたERP再展開

すでに展開していたERPシステムをインドネシアに?

長谷部JFEスチールで海外拠点として先にタイに工場を設立し、そこで導入したERPシステムを新しく作るインドネシアの工場でも導入しようという話が持ち上がりました。すでにあるシステムを横展開するということで、お客様や周辺ではスムーズにいくのではと思われていましたが、私自身は、国が違うのでいろいろな問題が出てくるのではないかと感じていました。

しかも、まだ稼働してない工場のために?

長谷部そうです。まだ会社もできていない。タイの拠点とは組織、権限も違うし、業務フローさえ決まっていない状況でした。最初の頃の打ち合わせでは、まだ工場をつくっている最中で課題の洗い出しもままならない。本来ならば現地で検討するようなこともすべて日本で行っていました。プロジェクトを進めれば進めるほど、さらに問題が出てくるだろうなと思っていましたね。

国の法律、文化に配慮しながらのシステム導入

プロジェクトが動き出してどのあたりが大変だったのでしょうか?

長谷部システム自体はタイで導入済みなので、最初から立ち上げる苦労はなかったのですが、すでにあるシステムと、お客様がこうしていきたいというところをすり合わせないといけないところが一番苦労したところです。それから、インドネシアの法律はもちろん、文化や情勢もタイや日本と違うので、インドネシア向けにどうしても合わせないといけない部分は細かな調整が必要となってきます。

ERPの仕組みが文化と関係する?

長谷部web上でできることでも、「ここは紙でどうしてもやりたい」「サインを直にするようにしたい」とか。そういうことも文化だと思うんです。

山田それから、たとえばAという業務があったとすると、タイでは営業部門の人が行うけれど、インドネシアでは異なる部門の人が行うことが常識であったり。いろいろな権限の付与の仕方も違っていましたね。

確かに一筋縄ではいきませんね。どう対処していったのですか?

長谷部幸い、私と一緒にタイでERPシステムを導入したときのメンバーもいたので、こちら側では今回のプロジェクトで問題になるだろう箇所が予測できました。お客様の方からこういう意見が出るだろうとか、この辺りが難航しそうだとか。そのようなことに対して徹底的に予防策を講じました。システムに関しては私たちの方が知識があるので、お客様側の判断をただ待つのではなく、「こうするのがベストですよ」と話をもっていくなどプロジェクトが進む方向に動くようにしていました。

大きなプロジェクトは成長の糧

チームとしてどのように仕事に取り組まれていたのでしょうか?

長谷部私はプロジェクトマネージャーの仕事に徹して、私でないとできない仕事をするようにして、ほかは領域ごとにリーダーをしっかり立てて、彼らに動いてもらいました。山田さんも当時入社2年目だったと思いますが、先方へのシステムの操作に関する教育を任せたいと思って、その分野に強い先輩と一緒に頑張ってもらいました。組織で山田さんを育成していこうとする姿勢がありましたね。

山田大先輩方の間にポツンと入ってしまった状況で、最初はERPについても一部の機能のテストなどに関わったことがある程度でわからないことだらけでした。それでも会議に全部出させてもらって、ひたすら議事録をとって、会議の後には、わからなかった言葉を調べたり、先輩に質問したりしながら必死についていきました。最終的に操作教育を担当しましたが、最初は不安だらけで、とりあえず一通りその業務を操作してみたり、細かいところ、わからないことは全部事前に確認しましたね。長谷部さんがタイで操作教育に関わっていた時の資料もいただいて、勉強を重ねました。また、その頃には、プロジェクトの全体像が見えるようになっていて、自分もプロジェクトの中で役割を果たしていると感じられて嬉しかったのを覚えています。

プロジェクトを通しての感想をお聞かせください。

山田大変でしたが、2年目で上流工程の進め方を経験することができ、パッケージの全体像が把握できてよかったと思っています。リリース後は販売管理の第一担当のポジションで操作教育をしていたので、その後の問い合わせや相談を直接連絡いただけるようにもなりました。プロジェクトに参加する前から比べるとだいぶ成長できたかなと思います。先輩方に感謝です。

長谷部山田さんだけでなく、私自身もプロジェクトマネージャーとして成長できた案件だったと思っています。関わったメンバーにとっても大変ではありましたが、個々、また会社としての成長にもいいプロジェクトだったと思います。